ワクチン承認後の市場を独断で予測する
先週末、ついにファイザー社のワクチンがアメリカで承認されました。
さらに接種が容易なモデルナ社のワクチンも、今週末〜来週初めには承認される見通しとのことです。
それでは、ワクチン承認後の米株式市場はどうなっていくのでしょうか。
「株価は予想するな」とよく言われますが、このブログが誰かに迷惑をかけるわけでもないので、以下、勝手に書いてみたいと思います。
11月初めにワクチンの良好な開発経過情報が流れたときには、市場は驚き、大きなセクターローテーションが起きました。その後は緩やかなセクターの巻き戻しが続き、ワクチン普及後の世界状況も徐々に織り込まれ始めて、いまに至っています。
そして今週以降は、11月ほど急激なものではなくても、ある程度のセクターローテーションが起こるのではないかと思っています。
なぜなら、個人投資家は長期保有で利益を上げることができますが、機関投資家は短期の収益を求められるため、株価を動かさないことには利益を上げることができません。また彼らは利の乗ったものは売却し、今後、値が上がっていきそうなものを買い進めることで、さらに利益を増やしていく必要があります。さらに最近はAIによる自動売買で、何かの動きがあるとそれが何倍にも増幅されてしまう傾向があることも忘れてはいけません。
ですから、割高になったリモートワークやeコマース銘柄はしばらくは売られ、割安な航空や観光、景気敏感株などには買いが集まるのではないかと思います。後者のうち、財務体質のしっかりした企業はコロナ前の水準まで株価を戻すでしょうし、人気のある会社はさらに値を伸ばすかもしれません。
一方で、景気が回復傾向に向かうにつれて徐々に金利も上がっていくので、高PERのハイテク系やグロース系は、これまでのような上昇を続けることは難しいでしょう。すでにかなり割高になっている株は、いったん大きく売られてもしかたがありません。
その後は、コロナ前から業績のしっかりしていたところは値を戻すでしょうし、コロナ後に過度に騰がったところは低迷を続けるのではないかと思います。
私自身は長期投資が基本なので、あまり極端な動きは取っていませんが、それでも大きく下がりそうなグロース株は一部を売り、逆に上がりそうなものは株数を増やしてみました。
それが吉と出るか凶と出るかは、神のみぞ知るところです。