ダメ投資本あるある(日本編その5)
前四回に続いて、「こんな投資本は買わない」シリーズ第五弾です。
5:「マニュアル」的すぎて、すぐ古くなる本
アメリカの投資本には、投資哲学や人生論を語るものが、なぜかたくさんあります。
その一方で日本の投資本には、株式投資の方法を手順を追って丁寧に説明してくれる「マニュアル本」タイプが多い気がします。
もちろんアメリカでも、そうしたマニュアル本は数多く出されているのでしょうが、それらは日本では翻訳出版されないので、どうしても両者の違いが際立ってしまうのでしょう。いずれにしろ、日本人はとにかくマニュアルが好きなようですね。
そしてそれらのマニュアル本は、例えば初めて証券口座を開く時には役に立つと思いますが、一度口座ができてしまえば、もう必要がなくなってしまいます。
また、購入すべき銘柄まで親切に教えてくれる本もありますが、特に日本の個別株情報などはすぐに古くなってしまうので、一、二年経って読み返してみると、すでに役立たなくなっていることがほとんどです。
個人的に好きな投資本は
・書かれている投資手法が、誰にでも真似できる(再現性が高い)
・しばらく経ってから読み返してみると、新しい発見がある
などの条件を備えているものですが、「マニュアル」投資本は、残念ながら二番目の条件に適さないことが多いようです。
ですから、それらの本は「ダメ投資本」というより「一回かぎり本」といってよいかもしれません。ちょうど電化製品の説明書が、最初は役に立っても、慣れてくると不要になるのと似ていますね。