ダメ投資本あるある(日本編その7)
今回は、「こんな投資本は買わない」番外編の続きです。
「金持ちマインド本」欠点その2
B:原因と結果を混同している。
これはつまり
お金持ち → そういう考えや行動をとる
そういう考えや行動をとる → お金持ちになれる
の二つを、意図的に混同しているのではないか、ということです。
例えば「時計や靴にお金をかけろ」という標語は、こうした本によく出てくる記述です。
実際にお金持ちは、買いたいものはほとんど手に入れてしまっているので、最終的には高級時計の収集に行き着きます。一方、高級時計を買ったからといって、お金持ちになれるわけでないことは明らかでしょう。
もし自分より年齢も収入も低い部下が高い腕時計をしているのを見たら、上司は口では「いい時計してるねえ」というかもしれませんが、内心ではたぶん面白くないでしょう。それでも仕事ができる人なら良いのですが、そうでない場合には、むしろ出世の妨げになるのではないでしょうか。
「金持ちマインド本」を読んでその提案に従ったからといって、お金持ちになれる可能性が高くなるとは到底思えないのです。
しかし、これらの欠点があるにもかかわらず、さまざまな「金持ちマインド本」が出続けるのは、やはりそれなりに売れるからなのでしょう。
そして実を言うと、「そんなこと、どうでもいいだろう」とツッコミながら読む分にはそこそこ楽しめるので、時間があるときなど、私もついつい立ち読みしてしまうことを正直にここに告白しておきます。